はじめに
人工呼吸器の管理や呼吸リハビリテーションなど、呼吸ケアに関わる医療職のあいだで定番のキャリアアップ資格が「3学会合同呼吸療法認定士」です。看護師や臨床工学技士だけでなく、理学療法士・作業療法士も受験できるのが特徴です。

運営者自身も作業療法士なので、受験資格の対象職種に含まれる資格のひとつです。この記事では、呼吸療法認定士の内容や受験資格、試験の流れを、実施団体が公開している2026年度(第31回)の実施要領をもとに整理しました。
呼吸療法認定士とはどんな資格か
正式名称は「3学会合同呼吸療法認定士」です。日本胸部外科学会・日本呼吸器学会・日本麻酔科学会の3学会が合同で創設した資格で、呼吸療法に関する専門的な知識と技術を身につけたことを証明します。講習会と認定試験は、公益財団法人医療機器センターが窓口となって実施されています。
人工呼吸器や酸素療法、呼吸リハビリなど、呼吸ケアを多職種で支える現場で知識の土台になる資格です。
受験資格
受験できるのは、次の医療資格を持ち、所定の実務経験がある方です(2026年度の実施要領より)。
- 臨床工学技士:実務経験2年以上
- 看護師:実務経験2年以上
- 准看護師:実務経験3年以上
- 理学療法士:実務経験2年以上
- 作業療法士:実務経験2年以上
あわせて、申請日から過去5年以内に、認定委員会が認める学会や講習会などに参加して12.5点以上を取得していることも条件になっています。対象となる学会・講習会は実施要領で確認しておきましょう。
講習会と認定試験の流れ
呼吸療法認定士になるには、認定講習会を受講したうえで認定試験に合格する必要があります。2026年度(第31回)の主な内容は次のとおりです。
- 認定講習会:会場型(8月下旬・2日間)とeラーニング(9月)があり、受講料はeラーニングのみ20,000円、会場+eラーニング30,000円
- 認定試験:11月下旬〜12月上旬の日曜日、マークシート方式で100問、受験料10,000円
- 前年度・前々年度に講習会を受講済みの方は、講習会の受講が免除される場合あり
日程や受講料は年度によって変わるため、申し込み前に必ず公益財団法人医療機器センターの公式ページで最新の実施要領を確認してください。
資格取得後の更新
呼吸療法認定士は5年ごとに認定の更新が必要です。取得して終わりではなく、学会や研修への参加を続けながら知識をアップデートしていく資格といえます。
試験対策の進め方
講習会のテキストは範囲が広く、呼吸の生理から人工呼吸器の設定、薬物療法、呼吸リハビリまで幅広い分野が出題されます。働きながら受験する人は、講習会の内容を軸にしつつ、分野ごとに整理された問題集や解説動画を使って効率よく対策するのが一般的です。
特に作業療法士や理学療法士は、人工呼吸器の設定や機器の分野になじみが薄いことも多いので、苦手分野を早めに把握しておくと安心です。
この資格を活かせる職場・活躍の場
呼吸療法認定士の資格や知識を活かせる主な職場・活躍の場は、次のとおりです。

- 病院(ICU・呼吸器内科病棟・手術室など)
- 病院の呼吸サポートチーム
- 在宅で人工呼吸器を使う方を支える訪問看護・訪問リハビリ
気になる点・注意しておきたいこと
良い面だけでなく、申し込む前に知っておきたい点も整理しておきます。
- 受験には、臨床工学技士・看護師・理学療法士・作業療法士などの資格と、所定の実務経験が必要です。
- 講習会の受講と認定試験の両方が必要で、実施は年1回なので計画的な準備が欠かせません。
- 民間の認定資格なので、資格手当や評価は職場によって異なります。
こんな人には向いていないかもしれません:呼吸ケアに関わる機会が少ない職場の方は、取得しても活かしにくいかもしれません。
どんな人におすすめか
- 人工呼吸器を使う患者さんの看護やケアに関わっている看護師
- 呼吸器・人工呼吸器を扱う臨床工学技士
- 呼吸リハビリに関わる理学療法士・作業療法士
- 急性期や集中治療の分野でキャリアアップしたい医療職
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まとめ
呼吸療法認定士は、看護師・臨床工学技士・理学療法士・作業療法士などが実務経験2年以上(准看護師は3年以上)で目指せる、呼吸ケアの専門資格です。講習会の受講と認定試験の合格が必要で、5年ごとの更新もあります。受験を考えている方は、まずは今年度の実施要領で日程と点数要件を確認し、計画的に準備を進めていきましょう。
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