はじめに
家族ケア専門士とは、一般社団法人日本終末期ケア協会が認定する民間資格です。患者さんや利用者さんご本人だけでなく、そのご家族へのケアを、心理学・社会学・看護学などの視点から学びます。医師・看護師・リハビリ職・ケアマネジャー・介護福祉士・社会福祉士など、医療・介護・福祉の幅広い職種が、実務経験2年以上で受験できます。現場で「ご家族への関わり方」に悩むことが多い方に向いた資格です。

この記事では、家族ケア専門士の内容や受験資格、試験の流れを、認定団体の公式サイトで公開されている情報をもとに整理しました。介護福祉士やケアマネジャー、作業療法士なども受験資格の対象に含まれています。
家族ケア専門士とはどんな資格か
家族ケア専門士は、一般社団法人日本終末期ケア協会が認定する民間資格です。変化し続ける家族のかたちを捉え、心理学・社会学・看護学など多角的な視点から、患者さんとその家族へのケアを実践できる人材を目指します。
同じ協会は「終末期ケア専門士」も認定しており、終末期だけでなく日々のケアの中で家族を支える視点を深めたい方に向いた資格です。
受験資格
次のいずれかの資格を持ち、2年以上の実務経験がある方が対象です。
- 医師・看護師・保健師・薬剤師
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士
- 介護支援専門員(ケアマネジャー)・介護福祉士
- 社会福祉士・精神保健福祉士・公認心理師・臨床心理士
試験の概要(2027年度)
- 申込期間:2026年12月4日〜2027年6月20日
- 試験期間:2027年7月8日〜7月25日
- 試験方法:パソコンで受験するCBT試験
- 問題数・試験時間:90問(択一または択多)・90分
- 受験料:12,100円(税込)、認定登録料:12,100円(税込)※配送料・各種手数料は別途
日程や費用は変更される場合があるため、申し込み前に必ず協会の公式サイトで最新情報を確認してください。
資格取得後の更新
更新は5年ごとです。協会の学習サービス「ココシンク」で60単位を取得していれば自動更新となり、更新料はかからないと案内されています。
試験対策の進め方
試験の土台になるのは公式テキストです。心理学や社会学など、普段の業務ではなじみの薄い分野も含まれるため、まずは公式テキストで全体像をつかみ、苦手な分野を重点的に読み込んでいくのがおすすめです。
この資格を活かせる職場・活躍の場
家族ケア専門士の資格や知識を活かせる主な職場・活躍の場は、次のとおりです。

- 病院(一般病棟・緩和ケア病棟など)
- 訪問看護ステーション
- 介護施設
- 居宅介護支援事業所
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訪問の現場で作業療法士として感じた、ご家族を支えることの大切さ
運営者は作業療法士として、訪問リハビリにも関わってきました。在宅の現場で強く感じたのは、24時間介護を続けるご家族の負担の大きさです。本人のリハビリだけを見ていては、暮らし全体を支えることはできません。
看護師やリハビリ職などの多職種が、それぞれの立場からさまざまな選択肢を提案し、本人とご家族が自分たちで決めていくのを支える。それが専門職の役割ではないかと考えていました。ただ、ご家族の状況は一つとして同じものがなく、正解はありません。
家族ケア専門士は、心理学・社会学・看護学などの視点から、患者さんとそのご家族へのケアを学ぶ資格です。正解がない場面だからこそ、ご家族に寄り添うための知識と視点を持っておくことには意味があると感じます。
気になる点・注意しておきたいこと
良い面だけでなく、申し込む前に知っておきたい点も整理しておきます。
- 受験資格として対象資格と2年以上の実務経験が必要です。
- 民間資格なので、資格手当がつくかどうかは職場によって異なります。
- 受験料12,100円に加え、公式テキストなどの教材費もかかります。取得後の更新制度もあるので、事前に確認しておきましょう。
こんな人には向いていないかもしれません:これから介護の仕事を始める方は、まず国家資格や実務経験を積むことが先になります。
どんな人におすすめか
- 利用者さんの家族への支援や相談対応に悩むことが多いケアマネジャー・介護福祉士
- 家族支援の視点を深めたい看護師・リハビリ職
- すでに終末期ケア専門士を取得していて、次のステップを考えている方
- 相談援助の専門性を高めたい社会福祉士・精神保健福祉士
まとめ
家族ケア専門士は、医療・介護・福祉の幅広い職種が実務経験2年以上で目指せる、家族支援の専門資格です。CBT試験で受験でき、更新も学習サービスで単位を取れば自動更新になります。家族へのケアに関わる機会が多い方は、キャリアアップの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
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